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SPECIAL FEATURE |Vol.1

2024.12.05 すさみ町 特集記事

完全フカセで狙うキハダマグロ 天照大洋丸

記念すべき BAUS|特集記事の第一回はキハダマグロ釣り(釣船 大洋丸グループ 天照大洋丸)への密着取材だ。

すさみ町の釣船 大洋丸グループはカツオ漁師たちで組織された遊漁船団。釣種や対象魚に合わせて遊ばせてくれるが、最大の魅力は釣り初心者にもマグロを釣らせてくれることだろう。

地上波やケーブルTVの釣り番組、釣り専門誌などから多数の取材実績がある大洋丸グループだが、代表の長野さんの家はすさみ町で代々続くカツオ漁師の家系。日本中の港に寄港しながらカツオ漁をしていたころ、賑わいを見せる各地の遊漁船を目の当たりにし刺激を受けたことが遊漁船をはじめるきっかけの一つとなったようだ。

そして遊漁船大洋丸をはじめて間もなく、長野さんはイノベーションを起こした。大洋丸グループを組織し、溢れるお客さんを他船でカバーできるシステムをつくったのだ。


さぁ密着取材だ。

当日の出船時刻はAM5時らしい。


僕「早すぎる、、寝過ごしたら悪いしなぁ」


僕「前日から泊まりに行ってもえーかなぁ?どこでもえ〜から寝かせてほしいんやけど」


長野船長「えーよ」


12月1日16時過ぎ、車に乗り込み田辺を出発。手土産を購入し紀勢自動車道へと登る。


すさみ町に到着。


長野船長と合流すると、元々工場だった一棟の建物内にある事務所へと案内された。


「広い!」


それに天井も高い。事務所横の広いスペースにはたくさんの竿&リールが並べられ、古いVESPAやCHIAOなどのイタリア製原付バイク、ビーチクルーザーなどが無造作に置かれてあった。

さらに事務所前の敷地には鉢植えの大型植物やプレジャーボート数隻と、なぜか大きな白鳥の模型が付いたレジャー用のボートが!www。

そしてまだまだ見せたいものがあるという。

事務所から何軒かさきにある倉庫に案内される。
棚には巨大な発泡スチロールがたくさん置かれてあった、これは客が釣ったマグロをそのまま冷やして持って帰るためのものだそうだ。

他にも漁具などが色々保管されてあったが、船長が見せたかったのは更なる趣味スペースの方だったようだ。


「マグロ釣りの取材に来たんやけどなぁww」


棚や地べたに並べられた奇妙なサボテンや観葉植物。樹脂製の大きな水槽の中で飼育される珍しいメダカ。

また別の場所ではビワやいちじくなども栽培しているらしく、予想以上に多趣味な生活をしているようである。


「長野船長はある種の才能と煩悩のかたまりのような男だww」


この後、長野船長一家とともに食事にでかけた。

飯も食ったし、あとは寝るだけ。

寝床として、長野船長のご両親が営む民泊の一軒家を使わせていただくことになった。有り難し。


AM1時頃 就寝


AM5時過ぎ、迎えの長野船長が軽トラで到着。一緒にすさみ港へ向かう。
港に着くとすでに船は暖気されていてお客はすでに乗船済、すぐに出船となった。

AM5時30分頃 出船(まわりはまだ真っ暗だ)

長野船長の趣味スペース(ほんの一部)
出船してしばらくするとキレイな日の出が



この日乗船したのは常連のアキオさん、松原さん、中平さんの三人と長野船長と助手の人、そして僕だ。

串本あたりのポイントまで船を走らすようで、一時間ほどかかるらしい。

完全フカセでキハダマグロを狙う。
『完全フカセ』とは釣針と道糸だけのシンプル仕掛けで、撒き餌と同調させて魚に挿し餌を食わす釣り方のこと。道糸は海水で沈む特性をもつフロロカーボン製の三十号くらいの太糸を使用する。餌は挿し餌も撒き餌も冷凍イワシだ。

AM6時30分 ポイント到着。

潮岬の沖に位置する『シアイ』と呼ばれるこのポイントはマグロがよく釣れることで有名らしく、この日もすでに多くの船が集まっていた。

本日はベタ凪で無風、絶好の釣日和だが一日中釣りができるわけではない。
ルールとしてこのポイント周辺で船釣りできるのはAM6時30分〜12時までとされているのだ。

ここの水深は300メートルほどあるらしいので、アンカーは打てず潮流を船体の横で受けて自然に流すドテラ流しだ。周りのどの船も同じ様子である。

右舷に3つ釣座を並べて一斉にスタート。

イワシを酌ですくって撒き餌をし、仕掛けを潮流に乗せるために道糸を手で送る。
潮流にのったらリールから自然に道糸が送られて魚の元へと挿し餌を運んでくれる算段だ。道糸がジャーと勢いよく出ていけば魚が食いついた合図となる。

開始から1〜2時間は魚の気配はなく、退屈な時間が続いた。


長野船長「魚探には写ったぁるけどなぁ」


少し魚の反応はあるみたいだ。


HIT!!


最初に魚をかけたのは中平さん。

弓のように竿を曲げて力勝負をはじめると、


中平さん「こいはサメやろぉ〜ww」


魚信で食いついたのはサメなのだと気付いたようだ。
程なくしてラインを簡単に切られたので、中平さんが言うように相手はサメだったのだろう。


サメのような捕食者がいると他の魚は逃げていなくなるようだ。


無線「全然喰わんなぁ〜、全く釣れません」


他船から「全く釣れてない」との連絡が無線で聞こえてくる。

一流し目
(左)手巻きリールで挑む中平さん
(右)サメに切られたライン



嫌なムードが漂いはじめる中。


アキオさんがHIT!


思いのほかスイスイと上がってくる。

釣れた魚はヨコワだった。
残念ながらこの魚はリリースしなければいけない。
(ヨコワはクロマグロの幼魚で遊漁による採捕が禁止されている)

船のまわりに撒き餌をするとヨコワがピュンピュンと爆速でイワシをひったくっていくのが見えた。仕掛けを回収すると挿し餌には齧られた痕が。
どうやら魚のサイズが小さすぎて針にかかりにくいようだ。

時々ヨコワが竿を曲げて楽しませてくれるが、キハダマグロからのコンタクトはなかった。

暫くすると船の周りをうろつく目測2.5mのアオザメが!!どうやら撒き餌のイワシに寄せられてきたようである。


長野船長「アオザメはけっこう美味いで」


関西で市場に出ることはないが、食味は絶品らしい。


そんな中、またまたアキオさんがHIT!


しかし、、挿し餌を喰った魚は例の大きなアオザメ。
手っ取り早く歯でラインを切ってくれればすぐに仕掛けを回収できるのだが、なかなか切れない。


アキオさん「おいよぉ勘弁してくれよぉ〜」


パワーのある電動リールが煙を上げはじめたとき、ようやくチモトでラインが切れた。
新しいタックル(竿やリールなどの道具のこと)の強靭さが確認できたのは唯一の収穫だったようだ。

潮が早いことで有名な潮岬だがこの日は潮もどんどん緩くなって、やがて撒き餌も真下へ沈んでいくように。

あまりにも海の状況も悪く、キハダマグロの気配がないので早上がりしている船もちらほら。

無情にも時間は過ぎていったのだった。


12:00 ついに納竿の時間


「マグロ釣るとこ見たかったなぁ〜残念」


すさみに向けて船が動き出すと船酔いが少し楽になり、知らぬ間に左舷の船べりにもたれて寝てしまった。

目を覚まし陸の方へ顔を向けると見慣れたすさみの磯「赤島」が見えた。


「もうすさみかぁ」


稲積島を横目にすさみ港へ。

すさみ港に着くと皆で手分けして荷物を下ろし、道具を真水で洗ったりして帰る準備を整える。
皆で長い立ち話の後、各々帰路についた。

今回の釣行ではマグロの顔を見ることはできなかったが、人気の遊漁船 天照大洋丸(あまてらす たいようまる)に乗船できたのは良い経験になった。
僕が船酔いにめっぽう弱いことも再確認できたので次は万全の準備で臨もう。

大洋丸グループへのお問い合わせは代表の長野船長(携帯090-9627-2522)まで。
SNS(下記)では、毎日の釣果が見れるのでぜひチェックしてみてください。


【取材・文章・撮影:スタヂオサル 尾崎】

休憩中のみなさん
(左上)ヨコワをかけるアキオさん(ヨコワは直ちにリリース)
(左下)長野船長が掬ったベイト、カツオの好物らしい
(右)アキオさんとバトル中の目測2.5mのアオザメ
天照大洋丸 
撒き餌&挿し餌で使うイワシ
[他の日の釣果]アキオさん(違う日にバッチリ釣ってます)
[他の日の釣果]松原さん(違う日にバッチリ釣ってます)
[他の日の釣果]中平さん(『甚兵衛』のルアーを使用)
大洋丸グループ
営業時間
時期によって異なります
休業日
海況によります
電話番号
090-9627-2522(長野船長)
HP
https://taiyoumaru8.com
SNS
facebook  Instagram
備考
  • 一週間以内のキャンセル(50%)、3日前までのキャンセル(全額)は、キャンセル料が発生します。
  • 前日の出船確認は必ず電話でしてください。電話がない場合キャンセルと判断します。
  • 貸し竿&道具 2,000円 (破損・損失(水没など)の場合、別途実費を頂きます)
  • ルアーは各自ご持参下さい。
住所
乗船場所:すさみ漁業協同組合

〒649-2621
和歌山県西牟婁郡すさみ町周参見4866-7